穏やかさと冷静さ。慌てたり焦ったり、とうのが無縁にすら感じる。
「アーティストとして自分を高めるために心がけていることは?」
「いろいろな物を見たり挑戦したり、常に好奇心を持って行動しています。そこから想像力を膨らませ、自分の
作品作りに役立てています。」
物を見た時にそこからストーリーを描けるかどうか。
眺めている、というのではなく、どちらかというと観察している、に近いのかも知れない。
軸となるものがあって、それを高めていくために他のものを取り入れている。一見関係のないように思えるもの
でも取り入れていくうちに自然と結びついてゆく。点と点が結びつき、彼女の形を作り上げる。
「何かをしていたい」その気持ちから生まれてきたもの。それが彼女の豊富なアイデアや発想力の原点なのである。
止まらない行動力が彼女のセンスを磨き上げていっている。
「ラッピングを始めたきっかけは?」
10年以上も前、自分が作ったものを人に差し上げる時、かわいくしたいなと思った。その想いはそのまま行動
になり、ラッピングを基礎から学ぶようになる。
大切にしているのは「自分の基準」。ピンとくる感覚を大事にしている。
「この仕事をやっていてよかったなあと思うのは?」
「手作りの楽しさ」
ラッピングにおいての楽しさとは、どんなものでも包む、包むことに挑む、ということ。
包むということはつまり自分を表現するものなのである。
受け取る相手のことを考えながら包む。その行程に意味があり、手間隙かけて想いを込める。
その心までも一緒に包み込む。それが、彼女が想う「ラッピング」というもの。
素敵に包まれたラッピングはほどくのがもったいないと思ってしまうほど。しかし、受け取った人が
それを見て喜んでくれる姿を見ることが終着点であり、開けることで命が吹き込まれるような感覚が
ある、と彼女は言う。
「最後に向上心というテーマでメッセージをお願いします」
「その仕事が好き、であるということ。
そして何より大事なのは基本だと思います。」
生み出すことは苦しいことでもあるけれど、それは登っていくための大切な一歩。
真剣なまなざしは、とても背筋が伸びる感じがする。
きちんとした大人の女性。そんな言葉がやはりしっくりくる。
松本桂子さんのプロフィール
社)全日本ギフト用品協会認定講師 東京大田区の自宅で少人数制ラッピングサロン Wrapping Design Studio "Mint Blue"を主宰 クイリングやスタンプ等のクラフトを取り入れながらかわいくおしゃれなラッピングを提案 メディア・書籍掲載 *「キラキラ友チョコ&ラッピング」 学研パブリッシング ラッピング制作・指導 *東急沿線スタイルマガジン<SALUS> 特集 想いを包む ラッピング入門 指導・監修 *東京MXTV <5時に夢中> ゴジムカルチャーのコーナーでラッピング指導