2014年4月19日土曜日

artist vol.3

いつも落ち着いた大人の女性。
穏やかさと冷静さ。慌てたり焦ったり、とうのが無縁にすら感じる。




「アーティストとして自分を高めるために心がけていることは?」
「いろいろな物を見たり挑戦したり、常に好奇心を持って行動しています。そこから想像力を膨らませ、自分の
作品作りに役立てています。」
物を見た時にそこからストーリーを描けるかどうか。
眺めている、というのではなく、どちらかというと観察している、に近いのかも知れない。

軸となるものがあって、それを高めていくために他のものを取り入れている。一見関係のないように思えるもの
でも取り入れていくうちに自然と結びついてゆく。点と点が結びつき、彼女の形を作り上げる。

「何かをしていたい」その気持ちから生まれてきたもの。それが彼女の豊富なアイデアや発想力の原点なのである。
止まらない行動力が彼女のセンスを磨き上げていっている。

「ラッピングを始めたきっかけは?」
10年以上も前、自分が作ったものを人に差し上げる時、かわいくしたいなと思った。その想いはそのまま行動
になり、ラッピングを基礎から学ぶようになる。
大切にしているのは「自分の基準」。ピンとくる感覚を大事にしている。




「この仕事をやっていてよかったなあと思うのは?」
「手作りの楽しさ」
ラッピングにおいての楽しさとは、どんなものでも包む、包むことに挑む、ということ。
包むということはつまり自分を表現するものなのである。
受け取る相手のことを考えながら包む。その行程に意味があり、手間隙かけて想いを込める。
その心までも一緒に包み込む。それが、彼女が想う「ラッピング」というもの。

素敵に包まれたラッピングはほどくのがもったいないと思ってしまうほど。しかし、受け取った人が
それを見て喜んでくれる姿を見ることが終着点であり、開けることで命が吹き込まれるような感覚が
ある、と彼女は言う。









「最後に向上心というテーマでメッセージをお願いします」

「その仕事が好き、であるということ。
そして何より大事なのは基本だと思います。」
生み出すことは苦しいことでもあるけれど、それは登っていくための大切な一歩。

真剣なまなざしは、とても背筋が伸びる感じがする。
きちんとした大人の女性。そんな言葉がやはりしっくりくる。




松本桂子さんのプロフィール

社)全日本ギフト用品協会認定講師 東京大田区の自宅で少人数制ラッピングサロン Wrapping Design Studio "Mint Blue"を主宰 クイリングやスタンプ等のクラフトを取り入れながらかわいくおしゃれなラッピングを提案 メディア・書籍掲載 *「キラキラ友チョコ&ラッピング」 学研パブリッシング ラッピング制作・指導 *東急沿線スタイルマガジン<SALUS> 特集 想いを包む ラッピング入門 指導・監修 *東京MXTV  <5時に夢中> ゴジムカルチャーのコーナーでラッピング指導
















2014年4月7日月曜日

artist vol.2

待ち合わせの場所ににこにことやってきた彼女は可愛らしい印象の女性。
それが作品を語る彼女の言葉にはとても熱い想いが込められていた。





「自分を高めるために心がけていることは?」
こう聞くとスラスラと台本を読んでいるかのごとく頭の中にある言葉が飛び出した。

「絵や写真、映画からインスピレーションを得ています。特にヨーロッパの作品が多いですね。色彩、世界観、イメージ、それを使っている人の雰囲気やその場の空気感、そのすべてが自分の想像力をかき立ててくれます。」

自分の軸を知っている。そう感じるほどに彼女の発する言葉には隙がない。
さらに
「可愛いという印象のものよりも伝統的なものや民族的なものが好きです。古き良きものにこそ心奪われるんです。」と続けた。
可愛らしさと大人っぽさ、その両方が同居した少しアンバランスなものに惹かれるという。
それは私が彼女自身に抱くイメージに似ている。まさに彼女の作品は彼女そのものに他ならない。
職人としての頑固さと人としての許容と両方を併せ持つ、そんな人でありたい、と彼女は言う。





「作品作りをやっててよかったなあと思うことは?」
「渡した人が喜んでくれたこと」そして「自分を表現できること」
自分も相手も楽しむ。これは職人女子共通のテーマかも知れない。
相手をイメージして作るので大量生産はできない。頑固職人のこだわり。

「最後にこの作品作りを通して伝えたいことは?」
小さな田舎町で見つけた素晴らしいもの、そこに自分の表現を加えて作り伝えていきたい。
そしてそれがそこにあるのが当たり前のように、いつも側に置いておきたいものになって欲しい。
彼女がこだわることは決して派手であったり、流行であったり、そういうものではなく、ずーっと続いていくもの、愛され続けていくものなのだ。





小さな灯のともる部屋に何年経っても同じ場所に同じ顔をして置かれている、ほっとする。
そんな居心地の良さを彼女の作品から感じる。
熱くはないが決して冷めることのない灯。







松尾彩さん プロフィール              


1977年長崎生まれの岡山育ち
2000年に上京
いろいろ楽しく東京生活を過ごしつつ
フランス文化にのめり込む
2000年から2006年の間に何度もフランスに
通いつめ2006年から2009年まで住みつく
フランスオートクチュール刺繍に出会い
アトリエに通う
今でもフランス刺繍の奥深い魅力は褪せる
ことなくマイペースに活動中