2014年3月24日月曜日

artist vol.1

いつも穏やかで争いごとには無縁のようにすら思える優しいオーラをまとった気品高き女性。
それが第一印象だった。
その印象はお付き合い始まってからも変わることなく、彼女の周りにはいつも穏やかな勇気が流れていて自然体の安らぎを感じさせてくれる。







そんな彼女の中に秘めた芯の強さとは。

シュガーアートの普及に取り組んでいる東京シュガーアート。4人のアーティストで11年前に結成。教室でのレッスンのほか、オーダー制作、TV出演、雑誌取材、CM用作品制作なども多数手がけている。
(東京シュガーアートHPより引用)

「アーティストとして自分を高めるために心がけていることは?」

この質問にしばらく無言で考えた後彼女の口から出た言葉は
「とにかく足を引っ張らないように」
ただただ『守りたい』その気持ちひとつで気付くと11年の年月が経っていたという。

彼女の中にあるのは野望とか野心ではなく『守る』というただひとつの気持ち。
今は起業する女性も多く野心を持っている女性たちを多く目にするが、彼女を見ていると日本人の奥ゆかしさというものを強く感じる。
新しいものを生み出すとき、恐らく同時に大事にされるべきはこの『守る』ということなのではないか。
彼女の強さは自分を前面に押し出すことではなく自分にとって大切なことを守ることから生まれてきているように思えた。
そしてその『守る』ことのために写真やデザインを始め必要だと思うことを積極的に取り入れていく行動力がここまで東京シュガーアートが成長してきた証であろう。

「今の仕事を通して伝えたいことは?」
「実はシュガーを始めたきっかけはちょっとした時間つぶしだったんです(笑。それが人にプレゼントした時に喜んでくださったことがすごく嬉しくて、いつの間にか作っている時がとても楽しくなったんです。」
彼女が伝えたいことは「自分が楽しむこと」
仕事はもちろん楽しいことばかりではない。乗り越えねばならない壁に誰でもぶち当たる。でもだからこそ楽しむことが大事なんだと。
また、生徒さん同士が仲良くなっていくことも嬉しいし、シュガーを作る行程で生まれる集中力もまた魅力のひとつであるという。

今というものは日々の積み重ねである。日々を大切に生きているからこそ今の東京シュガーアートはある。
私にはそう感じた。









「最後に向上心というテーマでアドバイスをお願いします」
向上心、これはありすぎると難しかったりする。まずは続けること。新しいものを知るアンテナを持ち続けることと同時に現状を維持していくことを忘れない。
まさに『守る』が前提にあり、そこにいろいろな要素を加味していく。
上に上がっていくことはその後でいい。

それはまさに彼女の生き方そのもののように思える。
先を見る前に今をしっかり生きること。今が空洞であったら上にどんどん積んでいってもあとでもろく崩れさる。今という土台をきちんと生きる。

地に足がついている彼女の生き方に自分の目の前の曇りが取れた。
奥ゆかしい日本の女性のひとつのあり方を彼女から学んだように感じた。





荒井有希枝さん プロフィール


1970年生まれ。青山学院大学経営学部卒。
伊藤忠商事に勤務後、結婚して夫の駐在で台湾に住む。
帰国後に出産し、再び夫の駐在でアメリカ・アトランタへ。
そこでシュガーアート(シュガークラフト)と出会う。
Nicholas Lodge(アトランタ)をはじめ、Colette Peters(ニューヨーク)、
WILTON(シカゴ)、International School of Confectionery Arts Inc.(ワシントンD.C.)
など、多数のケーキ・デコレーターに学び、帰国後、2000年より東京・恵比寿の自宅において仕事をはじめる。
2003年9月より友人4人で東京シュガーアートを立ち上げる。
  • 英国シュガークラフト協会(BSG)会員            
  • 米国シュガークラフト協会(ICES)会員
  • 東京都洋菓子協会会員
  • 食品衛生責任者
  • チームKlastylingメンバー
  • CREBOXメンバー
  • 色彩検定2級
  • 写真も勉強中
受賞歴・メディア掲載は下記HPをご覧ください

Sugar Bouquet HP  :  
http://www.sugar-b.com/index.html