2013年12月21日土曜日

person vol.2


いつも自然体
彼女といるとまずそれを感じる。無理をしないというのではなく、正直であって
まっすぐであって、どこかほっとできる瞬間をくれる人、そんな印象がある。
この日の彼女もやはりいつもの彼女であった。





「自分を高めるためにいつも心がけていることは?」
という質問に
「そんな凄い人じゃないんだけど・・」と謙虚な前置きの後迷いなく出た言葉は

「異質を受け入れること」だった。

自分と違うもの、自分にはないものこそ新しい見方を生み出し、自分を成長させることが
できるのだと。もちろん解決が見いだせずがんじがらめになることもしばしば。
でも、時には反論し話を聞いていく中でむしろ近い存在になることもたくさんある。
じっくり時間をかけてゆっくり成長していく。
同じものではなく、異質なもの。
意見の合うもの同士ではなく、異なる意見を持つもの。
人は何かと敬遠しがちなものにこそ、新しい自分を発見できるチャンスがある。

また彼女は 「人は平等ではない」 と言い切る。
彼女の根底にあるのは「平等ではない」ことを受け入れることからすべてが始まるということ。
受け入れることで努力と集中力が生まる。
それは諦めることではなく、むしろだからこそ頑張れるのだということ。

生活においても、仕事をしながらチアを教えることと勉強しながらチアを続けることは同じで
あるという。
それは生活の中でどう時間を作るのか。それもひとつの大切な勉強なのだと。




大切なことが何なのか、自分はどうしたいのか。目の前に山積する多くの課題は
その先にある自分の意志によってひとつずつ取り組んでいけばいい。
焦らずに、決して諦めずに。


「今注目していることは?」
子ども向けの筋トレ。
それからファミリーデイを増やして親も子も、先生も生徒も、もっともっとコミュニケーションを
深めていきたい。
心で対話をすることと、ストイックにレベルをあげていくことが、彼女の先生たる一本の筋の
ように感じた。

また、食と栄養についても学んでいきたいと言う。
体の内側から作る、その大切さをますます感じるようになったと。
多方面からチアを見る。
それが全体を向上させていく彼女のスタイルなのである。





最後にチアの先生というお立場からアドバイスをいただきました。
「相手の立場にたつ」ということ。
これは子どもたちだけへのメッセージではなく、親もまた教える側も相手の土俵でモノを考える
意識を持って欲しいというもの。
子どもたちには新しい体験、刺激をたくさん与えたい。楽しさと同時に勝つことの意味も含め
教えていきたい。

自分は未完全であるということを強く感じている。
そんな人間くささが彼女の最大の魅力だなと話の最後に強く思った。












堀郁さんのプロフィール



cheermaxチアスクール代表
渋谷,市川,浦安等でチアダンス、チアリーディング
スクールを行っており、その活動を通じて社会との
協調性、国際性などを指導。
また国際プログラムを展開することによってグローバル
感覚を養い、世界を舞台に活躍できる人間を育成中。





2013年10月14日月曜日

person vol1

少し日が傾きだした頃、外苑の銀杏並木はこれから色づく準備をするかのごとく
黄色い光を吸収していた。
銀杏並木を選んだのは、そうまっすぐな彼女の姿勢のせいだったのかも知れない。
1本の軸、彼女の姿勢には外見にも内面にもそれを感じる。

弱音を吐かないポジティブな女性。そんな印象を持っている人も多いのではないだろうか。
そんな彼女にインタビューを開始すると、ゆっくりと、でも迷うことのない言葉が溢れ出てきた。





































「自分を高めるために気をつけていることは?」最初に出た言葉は「姿勢」
外見でいえば体を作ること。ピラティスやヨガ、ボクササイズなどを通して体幹を鍛えたり、
ボディバランスに気をつけているという。

年齢を言い訳にせず、美しく歳を重ねていくこと。それが年齢を越えたバランスを生み出しているのかも知れない。
そして姿勢は外見だけではない。人と向き合う姿勢。きく姿勢。そのきくとは聞くではなく”聴く”。
つまり五感で聴く。目で、耳で、心で相手の言葉を聴く。
言葉に宿る意味を全身で聴いているのだという。
そうすることで刺激を受け、学び、発見しエネルギーが受け取れるのだと。

「自分はネガティブなことを考えないわけではない。ただ、その言葉は発しないだけ。」
「居心地の良い関係を大切にしている」
相手の良さを発見しそれを自分に取り入れることで自分のエネルギーにする。
自分を整えることでまた相手に居心地の良さを提供できる。




































思うに、人が発する言葉は発した瞬間に一人歩きを始める。

言葉には魂が宿っている。
負のエネルギーを持った言葉はそれを受け取った人にさらに大きな負の力を与えてしまう。
ゆえに負の言葉は発しない。
受け取り手が心地よく感じればそこから出るものは負ではない。
高め合うというのはそういうことなのだ。
心で会話をする。

「今。自分を向上させるために注目していることは?」
「自分の分野をさらに高めるためにセミナーを受講したり勉強する機会を設けています。
 特に今興味を持っているのが”心理コミュニケーション”。心理はどんな人にもあらゆる場面でも
 活用できるから。インプットすることでアウトプットできるんです。また、人と逢う機会を多く持ち
 そこから学び刺激を受け自分のエネルギーとして吸収しています。」

常に無駄がない。いや、無駄であるかも知れないこともプラスに変えられる。
それが彼女の大きな魅力のひとつなのであろう。



「最後にご自分の分野から向上心をテーマにアドバイスをお願いします。」
「自分と向き合うこと」
良いところも、もっとこうなりたいと思うところもどちらも併せ持つこと。
マイナスだと思うところを直すのはパワーがいる。でも良いところをのばしながらなら、
そこで生まれたパワーを活用できる。どちらも受け入れることが大切だという。











彼女の凛とした強さは、きっと自分の弱さを受け入れているからこそ生まれてくるものなのだろう。

そう感じた頃、外苑の銀杏並木は街灯に照らされていた。














小島敦子さんプロフィール                  


全日本空輸で培った接客力を生かし、現在はビジネスマナー&
コミュニケーション講師、接客講師として活躍
思いやりのあるマナーとコミュニケーションをベースとした接客の
スペシャリストとして、多くの企業や大学で講義を行う。
その特徴は知識だけにとどまらず、人間力をあげるための心のあり方に
ついて受講生とともに取り組む双方参加型の講義を実践している。